小説 ~説明~ |
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| 変な小説など置いてあります。 お暇になりましたら読んでいただけるとありがたいかなぁ・・・。と。
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| 違和感 |
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| 短編です。即興です。以下小説です。
▼違和感▼ 些細な違和感だった。 まず、味がしなくなった。 旨いモノもまずいモノもだ。まったくだ。 「・・・・・・、まさか。」 もう一口食べる。無味だ。 「おいしい?」 美砂が尋ねるが、正直、何も判らない。 「うまい・・・・・・よ。」 油汗がにじむ。 「・・・・・・どうしたの?凄い汗だけど・・・、おいしくなかった?」 笑顔が曇る。 俺はこの表情が嫌いだ。 なんでそんなに泣きそうで、心配そうなんだよ。 そう思ってギューと抱きしめて、そしてつぶやく。 「すっげーうまかった。」 馬鹿だな。普段からこんなことしないのに。 違和感ありまくりだ。 ・・・・・・抱きしめて腕を放そうとしたとき、
腕の感覚が断線した。
く・・・そ・・・。 何が起こってるんだ・・・。 気づくと、美砂の臭いもしなかった気がする。 五感が抜け落ちていっている。 あぁ、なんだ・・・? 全てが偽物に見えてくる。 視界が回る。 回る、回る、回る。 「え?な、なに?どうしたの?大丈夫?」 ばたりと倒れる。俺。 もう目も見えない。 聞こえるのは音だけ。 「ねぇ・・・ザザッ・・・と?・・・どうしちゃっザザッ・・・?ねぇ、」 ノイズが混じって、聞こえ、な・・・い。
ブチン
あぁ。 プラグが抜けた。 なるほど、もう朝か。 もう少しでクリアだったんだけどな。 あの恋愛ゲーム。 にしてもあの違和感は一体・・・。 俺はプラグを見つめなおすと少しだけビニルがはがれている所を発見した。 なぁるほど。 「学校から帰ったらねずみ退治だな。」 何の違和感もなく、俺は現実世界へと帰っていった。 fin サヨウナラ。
▲以上小説でした。▲ 面白かったですか? つまらなかったですね? まぁ、テキトウですし・・・。 やっつけです。気にしないで下さい。
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2月2日(木)00:21 | コメント(0) | 小説 | 管理
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| 龍とボクと。 第三章 0、3―2 |
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| こんばんわ。 えっと、とりあえず書けました。 今回、長いです。 と、いうのも戦闘が主でして・・・。 新キャラ登場したり、あの人の戦闘能力が明らかになったりと大変です。 少々シリアスな展開でして、いきなりな展開だったりしますがいつもの話ですので、 是非、ごゆっくり読まれてください。 あ、始めましてのお方は序章から読んでいただければ非常にありがたいです。 コメントくれたりすると 感謝感激雨あられだったりします。 非公開にしたりするかもしれませんが、とりあえず、お目にかかれて光栄です。 ▼以下、小説となっております。▼
第三章 暗闇の。祭壇。 3―2 「・・・・・・やられた。」 隣でフェイシアが呟く。 ぼくは尋ねる。 「あれは・・・?」 ぼくの言葉にフェイシアが少しおどおどとしてから答える。 「あ・・・あれは、デュラハンだと思われます。」 「デュラハン・・・。」 聞いたことがある。 自らの首を持つ騎士で、死者の出る家の前に馬車で止まり、死を宣告するという。 だが最近は、魔術を施された警護用自動鎧を指すことが多い。 『力なき冒険者どもよ。我を敵にすることを後悔するがよい。』 どこからともなく声がした。 反響したような声で、場所の特定ができない。 『カキンッ』 隣で剣が弾かれた。フェイシアが弾いたのだろう。 『少しはデキル奴が居るようだ。』 そう言ってデュラハンは笑う。 その声に、隣でフェイシアが声を上げる。 「貴方は相当の腕をお持ちとお見受けする!姑息な手など使わず、正々堂々戦われよ!」 『ふっはっはっはっはっ、良かろう。正々堂々とな。』 暗闇が晴れる。 銀色の鎧を着た人型が一体立っていた。 その左手には人頭。右手には細身の太刀が持たれていた。 一歩、フェイシアが前に出ると、後ろで束ねられた赤髪がゆれる。 左腰に挿してあった剣を鞘ごと抜き、右腰に挿し変える。 「いざ、勝負!」
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12月21日(水)23:33 | コメント(0) | 小説 | 管理
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| 龍とボクと。 第三章 1 |
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| 1 「たしか、この辺りのはずだ。」 レイストさんの言葉に辺りを見回す。 ぼくたちは紫焔共和国の首都、紫焔に到着すると、これまでの経緯を話した。国長さんと一部の受入れ反対派は謝罪は魔物を倒して示せ。と言ってきた。どうやら特産物だけでなく、儀式をするための祭壇も魔物に占拠されたらしい。 「レイストさん、その祭壇ってどんな物なんですか?」 「ふむ。「祭壇」は赤の祭壇と青の祭壇に分かれていてな、両方の祭壇で同時に祝詞を読まなければ儀式は行えないらしい。」 なるほど。そうだったのか。神殿の祭壇から名前を取って「紫焔」って聞いていたけど。赤と青で紫だったとは思わなかった。 と、思っていると、リアが声を上げた。 「フラント様ぁ、あれじゃないでしょうかぁ?」 指差す方向を見ると、崖の岸壁から石で出来た建造物のような物が赤い森の葉から頭を出していた。その葉の色とは逆に真っ青な石だった。 「そのようだな。」 レイストさんが頷く。ぼくたち一行はその蒼い建造物「青の祭壇」に向かった。 だんだんと近づくにつれてその大きさが判りだす。かなりの大きさだ。2階建てほどの高さに入り口がある。階段は緩やかに出来ているため、かなり長い。入り口に着くと罠が無いか、何か魔物は潜んでいないかを確かめ、中に入ろうとする。と、ヒューリィがぎゅっと服のすそを掴んできた。そして首を左右に振る。 「・・・・・・ここ・・・・・・危ない。」 そう言って一歩も歩こうとしない。まったく・・・どうしたもんかな・・・。 「フラント、ヒューリィは私が引き受けよう。魔物はお前が一人で倒せ。」 「はい。お願いします。」 そう言うとぼくとリアは祭壇の中に入っていった。 「きゃー!フラント様と二人きりですわぁ~。」 ――連れてくるんじゃなかった。あぁ、なんでレイストさんに任せてしまったんだろう・・・。リアに任せればよかった。 「・・・・・・フラント様・・・。止まって!」 急に真面目な声リアがぼくを静止した。 「一体何――!」 気配がした。十時通路の右側からだ。ぼくはイスデスが引き抜けないか確認する。やっぱりダメ・・・か。その代わりにナイフを引き抜く。中腰で構え、ゆっくりと近づく。 曲がり角に到着した次の瞬間、ぼくは飛ばされていた。正確には投げられていたようだ。 視界が反転して仰向けだということに気づく。体をうつぶせにすると、視界に飛び込んできたのはリアに襲い掛かる人影だった。 人影はリアに斬撃を繰り出す。 「――危ない!!」 思わず叫んだ。が。 リアはその斬撃をかがんで避けた。その勢いに任せて水平回し蹴りをお見舞いする。 しかし、相手は斬りで崩れていた姿勢からさらに一歩踏み出して剣を持ったまま前転した。 そして受身を取り、向き直る。 リアとの距離は数メートル。間合い的に相手は2歩ほど踏み出せば斬ることが出来る。 が。 「あなた方は・・・・・・魔物ではない・・・?」 人影が声を上げた。その声にリアが構えを崩す。 それを見て、人影も剣を鞘に収めた。 「はい。私たちはここに住まう魔物を退治に参りましたぁ。」 リアが答えると、人影が歩み寄る。 暗くてよく見えなかったが、どうやら女性のようだ。背はぼくと同じ位で、赤髪で頭の後ろで髪を結び、重そうな鎧を着ている。腰にはベルトの変わりに帯をしており、腰の左に細身の剣を挿している。さらに左手には指が動きにくそうなガントレットをしていた。 「失礼をした。私はフェイシア=ライザ。どうやら目的は同じようね。」 ライザ・・・って、もしかして・・・。 ぼくが反応を示そうとした瞬間、リアが自己紹介を勝手に、早急に始めた。 「私はリア。リア・ステンバーグです。どうぞ宜しくお願いしますぅ。そしてあちらはフラント様です。私が御仕えしている「勇者」様ですぅ。」 ・・・説明が間違ってる気がする。勘違いされたらどうするんだ。 ぼくは立ち上がって訂正する。 「ぼくはフラント・ビシャス「ただの冒険者」です。決して「勇者」ではないので、よろしく。」 強調して言って反応を待つ。と、フェイシアの様子がおかしい。 「あ、えぇと。あの・・・勇者なのですか?それとも違うのですか?」 なんだかおろおろとしていて視線が合わない。・・・なんなんだ?ぼくどこかおかしいか? 「ぼくは勇者じゃないです。」 ぼくの答えに反応を示さない。 「どうかしました?」 「いえ。・・・・・・あの、ただ、あまり殿方と会話しないので・・・。」 フェイシアが顔を赤くしながら言って、顔を伏せる。 なるほどね。・・・・・・ちょっと可愛いかも。 ――はっ! 視線を感じてぼくはリアの方を見る。 ごくりと息を呑む。 そこには、笑顔のリアが立っていた。笑顔だったが、ぼくはその姿に鬼を見た。 笑顔なのに、笑ってない・・・。 「そろそろ参りましょうか、フラント様。」 そう言って歩み寄るリア。逃げ出そうと一歩踏み出した瞬間、掴まってしまう。 こ、殺される――。 「さぁ、フェイシアさんも一緒に参りましょう。」 「えぇ。」 半ば引きずられるようにして先に進んだ。 逃げ出したい。
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12月21日(水)23:27 | コメント(0) | 小説 | 管理
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| 龍とボクと。 第三章 2、3―1 |
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| 2 「なるほど。そういったわけがあったとは。」 こくこくと納得したように頷くフェイシア。 ぼくたちは迷宮をさまよっていた。正確には祭壇への道のりだ。 どうやら祭壇というのはこの建物の奥にあるもので、この建物自体が祭壇ではないらしい。 「えぇ、私たちは幼いころから結婚を約束しあった仲なのです!」 そう言ってリアはぼくの腕に抱きつき、そうですよね?とぼくに訊く。 「え、あ。まぁ・・・。」 ぼくは適当に答えておくことにした。だって、否定したら殺されそうだし・・・。 フェイシアの方を見ると、なんだか悲しそうな顔をしていた。どうしたんだろうか。 「ところで、フェイシアさんは何故ここに?」 リアの質問にフェイシアは一呼吸置いて答えた。 「私は修業のためにここに来たのです。」 「修業?」 フェイシアが頷いて続ける。 「えぇ。私は子供のこ――敵です。」 言葉を切ってフェイシアが構える。ぼくもナイフを引き抜き、身構える。 ――どこだ?何処から来る? 「!?フラント殿、後ろです!」 フェイシアが叫んだが次の瞬間、ぼくは倒れていた。 頭に鈍い痛みがある。 何かで殴られた・・・? リアがぼくに駆け寄って起き上がらないで。と言って行ってしまう。 横向きに倒れていたぼくはうつぶせになると、前をみる。 その先では二人が戦っていた。 相手は石造の番人、ガーゴイルだった。 なるほど、気配が無いわけだ。 フェイシアが斬撃で一体、二体と落とし、リアは打撃で壁に激突させて砕いていた。 意識が途切れた。 ・・・・・・・・・。 意識を取り戻して起き上がると、ポトリと額に乗せてあったタオルが落ちる。 「大丈夫ですか?」 「心配しましたぁ。」 ぼくの顔を二人が覗き込む。 「あぁ・・・・・・大丈夫。」 立ち上がろうとすると少しふらっとしてバランスを崩す。 「もうしばらく休憩しましょう。」 そんなぼくを見てフェイシアが告げる。 ・・・・・・情けない。 「それではぁ、お茶にしましょう。」 急にそう言い出したリアが肩から下げていたバッグからとバッグより明らかに大きな保温用のポットを出す。 どっから出したんだよ。それ。 そんなことは気にせず、リアはさっさとお茶を入れる。 貰ったコップの中を覗き込む。 「なんか、緑色なんですけど・・・。」 ぼくがそう言うと、リアがにこにこしながら答えた。 「これはぁ、緑茶と言ってこの地方に伝わるお茶なんですぅ。」 さらにフェイシアが付け足す。 「抗菌作用があり、病気にかかりにくくなります。」 本当かよ・・・。どう考えても草の煮汁に見えるんですけど。 こういう料理、ぼく作ったことある。 とりあえず一口飲んでみる。 ・・・・・・・・・苦い。 ぼくは少々苦いお茶を飲み終えると、先に進んだ。 深い闇が往く手を遮っていた。 3―1 「ここが、「青の祭壇」・・・・・・。」 ぼくは驚いた。 その場所にはこれまでとは違い、大きな空間が出来ていた。 壁や床、さらに天井まで真っ青だった。綺麗過ぎるその床はぼくたちの姿を映し出す。埃一つないって感じ――なんだか気持ち悪いかも。 「なんだか気持ちの悪いところですねぇ・・・」 頬に手を置いてリアが言う。ぼくと同じ感想を持ったらしい。うんうん。やっぱ気持ち悪いよな。 「この祭壇は月に一度、水が噴出してゴミやその他を全て流します。・・・古代文明の遺産らしいのですが、どういう仕組みかは判らないそうです。」 フェイシアが説明すると、リアが関心して声を上げる。 「ふぇ~、お掃除要らずなんですねぇ~。」 いや、だからわざとらしいって。それ。 周囲に目をやると、魔物らしい陰はない。 まず、隠れる場所が無い。ここには階段と大きな踊り場しかない。 踊り場の上には変な形の小屋のような物が立っており、中に剣が置いてある。 「御神体」とかいうやつらしい。 ぼくたちは歩いてその剣の前に行く。 「これが「御神体」の「爆炎焦蛍」です。炎を封印しているため斬った瞬間に爆発させることができます。」 「ここは水の神殿ではなかったのですかぁ?」 たしかに。「青の祭壇」と呼ばれてるし、通路の隅には絶えず水が流れていた気がする。 それなのに炎の剣を祭っているなんて変だ。 「この剣は炎を封印しています。しかし魔力によって創られた炎なのでその力は強大です。その力を弱めるため、こうして水の力の強い場所に安置されているのです。」 なるほど。と、いうことは「赤の祭壇」には水の剣か何かが祭ってあるってことか。 フェイシアの言葉に一人で頷いていると、ガシャっと音がした。――この音は鎧の音? ぼくが振り向くと、階段の下に一人甲冑を身にまとった人間が立っていた。 いや、人間じゃなかった。 よく見るとソレは頭が無い。頭が無いというか、その頭はしっかりと左腕に抱かれている。 ――魔物! ぼくが思った瞬間、ソレは言葉を発した。 『やはり、わしを殺しに来たか。しかし、舐められたものだ。このような小童とは・・・』 ガシャリと音を立てて階段を登る。 『しかも、剣士二人に従者が一人。バランスの悪い組み合わせだな。』 ぼくは剣を引き抜こうとしたが引き抜けなかった。ナイフを引き抜く。 「リア殿、外に待っている仲間に応援を頼んでください。」 フェイシアはそう言うと剣の柄に手を置き、体勢を低くとる。 「わかりましたぁ。」 リアはそう言うと階段を使わずに横から飛び降りた。 『ほぅ、外の仲間を呼びに行かせるとは、はたして間に合うかな?』 魔物は走り出しながら剣を引き抜く。 踊り場にたどり着いた魔物は短い詠唱の魔法を唱えた。 『ブラッグフォッグ!!』 周囲が闇に覆われ、視界がゼロになった。
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12月21日(水)23:25 | コメント(0) | 小説 | 管理
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| 龍とボクと。 第三章 4 |
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| 4 「いざ、勝負!」 細身の太刀を持った人型、デュラハンに向けてフェイシアが走る。 『久しぶりに腕が鳴る!』 叫んでデュラハンも走る。剣を前に掲げて、頭を護るように体を傾ける。 その間合いはフェイシアよりも広い。 デュラハンは強烈な突きを放つ。瞬間的に剣を引き抜きフェイシアは弾く。 続けてフェイシアは体勢の崩れたデュラハンの右肩口に斬りかかる。 が、それより先に左腕の頭が呪文を紡いだ。 『ファイア・ランス』 その攻撃を予知していたのか、フェイシアは攻撃を止め、避けに回る。 バックステップで後退し、デュラハンの頭に向けて投げナイフを投げる。 三本投げたナイフの全てをデュラハンが剣で払いのけ、走り出す。 ――くそっ、見てるだけなんて・・・。 ぼくは不甲斐ない自分を悔いながらも、その戦いを見守った。 デュラハンの激しい斬撃が浴びせられる。 一歩、二歩、三歩。 じりじりとフェイシアが後ろに追い込まれていく。 後ろには「御神体」の祭られた小屋。ぼくはデュラハンの右背後にいることになる。 ここから投げナイフを投げても良いだろうが、デュラハンに効くとは思えない。 それに、フェイシアは「勝負」として戦っている。 ぼくが手を出せば、きっと気を悪くするだろう。 フェイシアはついに追い込まれ、小屋に到達してしまった。 その後ろは闇。深い穴が待ち受けている。水が張られているが、極わずかで転落したらひとたまりも無いだろう。 ――ぼくはなんて冷徹な人間なんだろう。人が死のうとしているのに、見ているだけなんて。助けようとしないなんて。 デュラハンの斬撃にフェイシアがよろめく。 そのとき、ぼくは思わず叫んだ。 「後ろの剣を使うんだ!」 ぼくの声に、フェイシアがためらわず「御神体」である「爆炎焦蛍」を左手に持ち、横一線に薙いだ。 デュラハンの動きが止まる。 大振りでとどめを刺そうとしていたデュラハンはその一撃を避けることができなかった。 紅蓮の炎に焼ききられ、鎧は、右腕と胸、胴体に寸断されていた。 左手に持っていた頭は焼かれ、吐き気をもよおす断末魔と共に灰となった。 フェイシアは剣を鞘に収めると、「爆炎焦蛍」を元の場所に戻――そうとした。 『お待ちなさい。』 何処からか声がして、フェイシアの動きが止まる。 周囲に気配は無い。 『ソレを解放したのは貴方がその剣に選ばれたから。どうぞ、お持ちなさい。』 何も無い宙に突然、ヒトガタが現れる。一瞬燃え上がり、完璧に人の形になる。が、背中からは羽が生えていた。 炎の精霊の中でも戦乙女で知られる「ナツメグ」。本物を見るのはもちろん始めてだが、書物で見たことがあった。気性の荒い炎の精霊たちの中で、唯一優しく微笑む姿はどんな人の心も安らぐという。香辛料に彼女の名前がついているのは赤いのに甘い香がするからだそうだ。 「しかし、これはこの国を護るための物では?」 フェイシアの問いにナツメグは笑顔で応える。 『そう、この国を護るための物です。たった一度だけね。』 赤色の戦乙女はそっと地面に降り立ち、悲しげに続ける。 『その一度が来たのです。・・・すぐにその時は来ます。ですから――、貴女には戦っていただきたいのです。これは、私からの願いです。』 その言葉にフェイシアは少し疑問の表情を浮かべたが、すぐにそれを承知した。 それを聞いて、赤色の戦乙女は燃え上がり、一瞬で消えた。 いったい、何なんだ?
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12月21日(水)23:24 | コメント(0) | 小説 | 管理
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