緑風
 
極めて個人的な企画とかをやっちゃうブログ。
 

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そろそろ狩りにでないか・・・?ドス!!

「どうした?」
セイガの声にセリアは我に返る。
――しまった・・・今は考えるときじゃない。
セリアはぺろりと舌で乾いた唇をなめると、正面を睨んだ。
砂漠の日差しは強く、日陰でも喉が渇くほどだ。
それを見てセイガは向き直る。
「あいつは諦めたほうがいい・・・。残念だが。」
静かにそう言うと、セイガは口を閉める。
「そう・・・だね。」
彼もまた運が無かった。
なかなか腕の立つガンナーだったのだが、しょうがない。
何度もセリア達と組んだことがあり、セリアは恋心を抱いていた。
釣り橋理論・・・というものがあるらしいが、彼女はそれは違うと確信していた。
セリアは愛刀の「斬破刀」に手を伸ばし、クーラードリンクを喉に流し込む。
セイガは涼しい顔をしているが、彼の防具にはある程度の耐暑能力があるからだ。
しかし、完璧なものではなく、彼とて暑くなく無いわけではない、時間は無駄にできない。
セイガも自らの双剣「リュウノツガイ」に手を伸ばした。
砂漠に風が吹く。
その熱風が過ぎ去った瞬間。
セイガは走り出した。
紅い角が揺れ、咆哮を上げる。
思わず耳を押さえるほどの声に足が止まる。
咆哮を終えた一本角の飛竜――モノブロスは一歩後ろに足を退くと、突進を開始した。
セイガは転がって避けると、双剣を背中から抜く。
シャリンと音を立てて剣と剣を交えた瞬間、人とは思えぬ速度で走り出した。
止まろうとしていたモノブロスに追い付き、その両足を切り裂いた。
そして、流れるように、踊るように、斬激を繰り出した。
叫びを上げて、モノブロスが横倒しになる。
瞬間、セリアが走り出した。
太刀を引き抜くと朱い残像を纏いながら、その刃を真紅の角に向かって振り払う。
バキンと乾いた音があたりに響き、角が折れた。
構わず、そのまま斬激は繰り出され、その頭を裂く。

叫びを上げ、一角竜は絶命した。

「・・・・・・あれから・・・、6ヶ月・・・か。」
静かに目の前の太刀を見つめる。
彼が死んだあの狩りから、飛竜と戦うことはなかった。
そして、彼に協力してもらってやっと作れたこの武器を使う事も、この6ヶ月間無かった。
「あなたを殺したモノブロスは倒した・・・。もう、恨みも無い。――けど。」
目標は定まった。
「私は、モノブロスを専門に戦うハンターになるよ。」
セリアは斬破刀を手にとると、部屋を出る。
「新たなキャラバンが襲われた。――急ぐぞ。」
セイガが壁に寄りかかって待っていた。
――まったく、彼には全て見透かされてるみたいね。
「わかった。行こっ。」
「フッ」
待ってましたとばかりにセイガはセリアの後を歩き出す。
向かうは照りつける太陽の下、無限の砂丘。

狩人は、旅立った。



6月4日(日)21:40 | コメント(0) | 小説 | 管理

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